眼科のご案内

眼科のご案内 ophthalmology

当院では眼科の専門的な
診断・治療
を行っています

今現在、地域の眼科診療を一手に引き受け、学会発表や講師、地域の獣医師の指導などの仕事も行っています。
その甲斐もあって、三河地区での動物眼科領域におけるオピニオンリーダーとしての役割を果たしています。

写真:犬の眼科の専門的な診断・治療
写真:猫の眼科の専門的な診断・治療

目は、生活の質を維持するために必要な他で代替できない臓器であり、外観を構成する大事な構造です。
しかし、全科診療である動物病院では、導入できる設備に限りがあり、現実的に眼科診療にまで手が回らないことは今まで一般診療に従事してきた自分自身がよくわかっています。
過去においては、眼科治療が可能な病院が当地域に存在せず、遠方まで診療に行かなくてはならない実態がありました。そのため、当院は地域の眼科診療の中心となるべく15年前より専門的な眼科機器を順次導入し、トレーニングを積み重ねてきました。

眼科機器に関しては、動物病院ではまだ導入が少ない国内でもトップの機材を取り揃え、実績を積んでいます。大学を含む国内の動物眼科病院のみならず、人の眼科医院と比較しても遜色ないレベルになっていると自負しております。

主な診療内容

動物の目に関する病気のことであれば病名問わず診断・対応いたします。
その中でも代表的な動物の目の病気についてご紹介します。

写真:角膜の病気
写真:角膜の病気

最も来院数が多い病気です。

角膜の病気

角膜とは、いわゆる黒目の部分で、透明なレンズの役割を果たす組織です。その部分が、病気になると痛みを生じたり、濁ってしまうと視覚障害も生じることがあります。眼科医は角膜医といわれるように、当院でも目の病気では最も来院数が多い部分です。

こんな症状が出たら
受診してください
  • 目が痛い
  • 黒目が濁っている
  • 黒目に何かついている
当院での治療方法 当院では、角膜の手術も多数行なっております。専門である当院では、さまざまな角膜疾患のご紹介を受けますが、再発性上皮びらん(SCCEDs)や手術が必要な角膜穿孔などが代表的です。
写真:白内障
写真:白内障

外観でわかりやすい病気です。

白内障

水晶体というピントを合わせる部分が白くなり、進行すると視覚障害が出てくる病気です。この病気は、さらに進むと緑内障や網膜剥離を引き起こし、完全に失明することもあります。生卵がゆで卵に変化したようなもので、手術以外に治療方法はありません。

こんな症状が出たら
受診してください
  • 目が白い
  • 目が見えにくい
  • 白内障と診断された
当院での治療方法 当院では、白内障手術を安全に行うためのさまざまな機器を取り揃え、外科手術を行なっております。外観で最もわかりやすい病気であり、手術以外に治療方法がないため、白内障でのご紹介は非常に多いです。
また、糖尿病に罹患した場合、白内障になるケースが非常に多いです。適切な時期に手術が必要になりますので、糖尿病と診断された場合は、一度眼科を受診することをお勧めいたします。
写真:緑内障
写真:緑内障

失明に繋がる可能性があります。

緑内障

目は、水風船でありその中の水圧(眼圧)は一定に保たれています。目の中の水は循環しており、そのバランスが崩れると眼圧が上がります。その結果、痛みが出たり、視野が狭くなったりして、最後は失明してしまう病気です。

こんな症状が出たら
受診してください
  • 目が痛い
  • 目を触ると嫌がる
  • 元気食欲がない
当院での治療方法 初期においては、目薬でコントロールしますが、目薬の効果が出なかったり効かなくなったりした場合は外科手術が必要です。手術は、シャントチューブを目に入れて水を逃したり、マイクロパルスレーザーを用いて水の抜け道を広げたりします。マイクロパルスレーザーは、導入している病院はまだ少ないですが、手術時間も短く侵襲が低いためさまざまなタイプの緑内障に利用することができます。
すでに失明している場合は、痛みから解放するためにシリコンボールによる義眼手術などを行なっております。
写真:網膜の病気

外観の変化がわかりにくい病気です。

網膜の病気

網膜とは、カメラにおけるフィルムの役割を果たします。この部分が障害を受けると目が見えなくなります。外からはわからないので、外観に変化がないのに見えなくなった場合は、この部分の障害を疑います。

こんな症状が出たら
受診してください
  • 目が見えない
  • 瞳孔が開いている
  • 目が緑やオレンジに見える
当院での治療方法 この部位に対しては、ERGやOCTなどの検査機器を用いて正確に診断いたします。突発性網膜変性症候群(SARDs)や進行性網膜萎縮(PRA)などの治療方法があまりない病気もありますが、網膜剥離の場合は手術による視覚の回復が可能です。当院では、国内では非常に数が少ない網膜剥離に対する硝子体手術が可能な設備を整えております。
写真:涙の病気

ドライアイでの来院が一般的です。

涙の病気

涙の病気は、いわゆるドライアイでの来院が一般的です。ドライアイで来院される多くは、涙を作る細胞が障害を受ける乾性角結膜炎(KCS)ですが、涙の質が低下することで起こる蒸発型ドライアイも多く認められます。

こんな症状が出たら
受診してください
  • 目が見えない
  • 瞳孔が開いている
  • 目が緑やオレンジに見える
当院での治療方法 治療は、病態や涙が減少している理由などを明らかにして、それぞれの原因に合わせて治療を行なっていきます。当院では、涙の油成分を作るマイボーム腺を可視化するマイボグラフィーなど涙に関する検査を行うことが可能です。
涙やけも多くのご相談があります。涙やけは、単純で単一の原因で生じることは少なく、原因は様々であり、複雑な病態から起こることが多いです。原因を明らかにし、丁寧に治療ケアすることで改善を望めることがあります。

眼科の設備紹介

写真:手術室の様子

手術室の様子

写真:白内障手術 超音波乳化吸引装置

白内障手術 超音波乳化吸引装置

写真:緑内障手術 マイクロパルスレーザー

緑内障手術 マイクロパルスレーザー

写真:硝子体手術 コンステレーション

硝子体手術 コンステレーション

写真:ハイデルベルク OCT(光干渉断層計)

ハイデルベルク OCT(光干渉断層計)

写真:UBM 超音波生体顕微鏡

UBM 超音波生体顕微鏡